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チャイと紅茶は何が違う?味や歴史をひも解く!マサラチャイも!

2023/10/05

コラム

チャイはお茶?

チャイと聞くと、イメージは何が思い浮かぶでしょうか。インドの飲み物?ミルクティーに似ている?スパイスの香り・・?なんとなくエスニックで、紅茶に近い飲み物であると思われる方が多いと思います。

それもそのはず、チャイとはミルクティーの一種なのです。ミルクティーと言えば元々は紅茶。紅茶と言えば・・??そうチャイを知るためには、まず紅茶を知ることが必要なのです!

紅茶と言えばお茶の一種ですが、お茶にも色々ありますよね。ハーブティーにフルーツティー、煎茶に抹茶に烏龍茶。ドクダミ茶やプーアル茶・・。挙げればきりがありません。そしてそんなお茶の中でも、チャイと紅茶と緑茶、ウーロン茶、プーアル茶といったお茶は実は近い関係にあります。

なぜならチャイも紅茶も・・そして緑茶もウーロン茶もほうじ茶も、全て同じツバキ科の「チャノキ」という植物の葉っぱを使った飲み物であるからです。

「チャノキ」ってなに?!

世界に分布している「チャノキ」の起源は諸説ありますが、インドのアッサム地方や、中国の雲南省のあたりが起源と考えられており、野生種の改良や、掛け合わせといった品種改良がすすみ、今では様々な種類の「チャノキ」が存在します。

その多くは元々のお茶を飲みだした中国の「チャノキ」である「中国種」をベースにしたものとなっていますが、現在では「アッサムティー」に代表される「アッサム種」の茶葉もあり、更に「アッサム種」と「中国種」を掛け合わせたものも存在します。

お茶を発酵させると・・?

その「チャノキ」の葉っぱはリンゴと同じように酸化することで発酵します。この酸化発酵をどの程度行うかによって、様々な「茶」に変化させることができるのですが、例えば、発酵させずにそのままの場合は緑茶。半分まで発酵させるとウーロン茶、完全に発酵させると紅茶、という具合となります。

ちなみに緑茶を焙煎するとほうじ茶になりますし、後から別のもので発酵させるお茶にはプーアル茶があります。

そんなお茶の歴史と「チャノキ」の種類、栽培方法や発酵具合によって、いまでは様々な種類のお茶が作られています。

それではチャイと一番かかわりの深い、紅茶の歴史はどのようなものだったのでしょうか。

紅茶の歴史をひも解くと・・

紅茶の歴史は緑茶に比べて浅いと言われています。緑茶は中国発祥で、古くからヨーロッパにも伝わっていましたが、主に薬としての認識でした。しかし、16世紀に日本との南蛮貿易が盛んになると、ヨーロッパの商人や学者たちが日本のお茶文化に魅了され、その文化をヨーロッパに持ち帰りました。オランダはこの後、日本が鎖国した為、中国との貿易でお茶を手に入れ、その取引を独占。特にオランダ東インド会社が中心となり、お茶貿易が盛んになりました。

しかし、イギリスのお茶への需要が高まるとイギリス東インド会社が中国とのお茶の直接貿易が始まり、更にイギリス庶民にお茶文化が浸透することになりました。尚、この時点ではまだ現代の紅茶と同じものは生まれておらず、お茶の主流は緑茶や半発酵の武夷茶(ボヒー茶)でした。

19世紀に入り、イギリス東インド会社の独占に対する国内の反発や中国との貿易摩擦から、イギリスは当時の植民地であるインドでのお茶生産を模索。当初は気候の問題で難航しましたが、アッサム州で新種のチャノキが発見され、アッサムティーとなりました

その後19世紀中頃、イギリス東インド会社の社員であったロバート・フォーチュンが中国で緑茶もボヒー茶も同じチャノキから作られるものであることを解明。栽培方法やお茶の製造方法をインドに持ち帰ったことでダージリンティーが生まれることとなりました。

その後、インドで生産されたお茶はイギリス人の嗜好に合わせ、更に改良され完全に発酵した現代の紅茶になったと考えられています。

参考文献:

  • 中島 明日香 「十八世紀前半のイギリス市民階級における茶文化」 愛知教育大学歴史学会 歴史研究 64 167-190, 2018-03-31
  • 渡辺 正、西本 良子、太田垣 明子、吉川 由紀 「紅茶の起源 : 茶の生活文化史(1)」 大阪市立大学家政学部紀要 18 1-14, 1971-02
  • 遠山茂樹 「歴史の中の植物 花と樹木のヨーロッパ史」八坂書房、2019

では、結局チャイって何?!マサラチャイとの違いも!

ではチャイは紅茶と何が違うのでしょうか?

イギリスが自国(植民地を含む)での紅茶生産という悲願を達成した後、インドからスリランカへと紅茶の栽培は拡大し、大量の紅茶の生産が行われました。

そこで作られた紅茶はイギリスに運ばれますがその製造過程において、細かい茶葉が大量に出来上がります。これは商品価値のないものとして「ダストティー」と言われるものでした。インドやスリランカの人々は、この「ダストティー」を何とか美味しく飲もうと、通常の淹れ方ではなく、茶葉の粉末を煮出し、ミルクと砂糖を入れることを考えます。これが現在のチャイの元となったのです。

つまりチャイ=砂糖入りミルクティーだったのです!

更にそのチャイにスパイスで風味をつけることが考えられ、マサラチャイとなったと言われています。そう、マサラチャイの「マサラ」とはスパイスカレーの作り方でもでてくる、混合香辛料を指す「マサラ」だったのです!

マサラじゃないチャイの淹れ方!

スパイスが入っているからチャイが苦手・・という方もいるかもしれません。ここではそんな方向けに、スパイスを入れない本当の意味での「チャイ」の簡単な淹れ方をご説明します。

材料:(二人分)

  • お好みのティーパック 3個
  • 水 200ml
  • 牛乳 200ml
  • 砂糖 適量
  • ①お鍋に水を入れ沸騰させる。
  • ②ティーパックを入れ1分ほど弱火で煮込み濃い目に煮出します。
  • ③牛乳を入れて沸騰直前まで温め、火を消して1分まちます。
  • ④ティーパックを取り出してカップに注ぎます。
  • ⑤お好みでお砂糖を入れてください。

(甘めがおすすめです!)

マサラチャイにしたい場合は、①にお好みのホールスパイスを一緒に入れ、煮出します。
もしくは③でパウダースパイスを少量入れてもOK!

マサラチャイをお店のメニューに入れたくなったら!

弊社のchaiマサラチャイベースはアッサム茶葉を贅沢に使ったマサラチャイのベースです。
生姜をベースにシナモン、クローブ、カルダモン、バニラの香味を足しています。
更にはちみつを加えることで、まろやかにコク深く仕上げました!
牛乳と割るだけで本格マサラチャイが出来上がります!是非お試しください!

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