2023/11/06
コラム
料理の「さしすせそ」である「さ=砂糖」、「し=塩」、「す=酢」、「せ=醤油(せうゆ)」、「そ=味噌」はよく知られた言葉ですが、そんな基本の調味料以外にも、最近はソースやケチャップ、ナンプラーにオイスターソースなど食文化の発展と共に、様々な調味料が使われるようになりました。
さて、そんな中、我々ジーエスフードで創業時から販売している「チャツネ」は「名前はどこかで聞いたことがあるけれど、使い方やその中身についてよくわからない」と伺うことがよくあり、様々な調味料が使われてきている昨今の流れからは少し外れているのかな?と思います。
というわけで今回はなんとなくカレーに入れるもの?というイメージがあるチャツネについてスポットライトを当ててご紹介し、少しでもチャツネの事をご存知いただきたいと思います!
インドでは薬味として、チャトニなるものがあります。チャトニは様々な種類があり、マンゴーやミント、パクチーやコリアンダー、タマリンド、トマト等が使われ、スパイスが入っているほか、煮込んで作られるものやフレッシュなままヨーグルトと混ぜるものもあります。そんなチャトニですが、インドがイギリスの植民地となった際、カレーと共にイギリスに伝わります。インドのカレーがイギリスにて小麦粉を使用したとろみのあるカレーに変化する中、カレーに添えられていたチャトニはイギリス特有のジャム文化と出会い、ジャムに近いチャトニ(チャツネ)ができあがりました。現在でもイギリスではジャムのようにチャツネを家庭で作る文化があり、デザートにはジャム、料理にはチャツネと使い分けられています。
そんなイギリスのジャムよりのチャツネは明治以降の日本にカレーと共にもたらされ、その後欧風カレーとして進化したカレーと共に日本のカレーには欧風のジャムよりのチャトニ(チャツネ)が入れられるようになったのです。
日本のチャツネはインドのフレッシュ感が強くスパイシーなソース状のチャトニ(チャツネ)より、どちらかというとイギリスのジャムのようなチャツネに近いものが多く販売されています。
このチャツネですが、カレーにいれるとコクと深みが増すことから、明治、大正、昭和と移り変わる日本でもカレーが一般的になるにつれ、飲食店様でよく使われるようになりました。しかし家庭ではチャツネの使い方が浸透していないことや、スパイスメーカーの努力により家庭向けカレールーの改良が進んだことからチャツネが一般的になることはありませんでした。その結果、現在でもチャツネについてよくわからないという声が多く聞かれることとなったようです。
ただ、チャツネの存在が一般的に浸透しなかったことはプロの味と家庭の味の差を埋めるための「カレーの隠し味を解き明かすブーム」を巻き起こすことなり、今では隠し味として一般的な「ソース」や「すりおろしりんご」「はちみつ」「ヨーグルト」「インスタントコーヒー」等を入れた家庭ごとのカレーの味を作り出すこととなりました。
そんなチャツネですが、カレーにしか使えない調味料なのでしょうか・・。いえいえ、そんなことはありません!
そもそも現在の日本のカレーはカレーソースなのであり、一種のソースです。インドのカレーはイギリスに伝わった後、フランス、そして日本につたわり1つのソースとして昇華されインドのカレーとは違った、フランス料理のような特色のあるソースに進化したのです。そんなソースに合うチャツネは他のソースにも合わないはずがありません!
例えばフレンチであればデミグラスソースに入れても美味しいですし、イタリアンであればボロネーゼソースやトマトソースにも合います。日本でいう一般的な料理名で表すとビーフシチューやミートソースですね!ほかにも日本特有のナポリタンに入れても美味しいですし、面白い使い方としては焼きそばやお好み焼きのソースにも合います。
甘みとコクで深みを出してくれるチャツネは、茶色や赤色のソースを使った料理や、日本のウスターソース系のソースを使った料理の味の底上げにぴったりなのです。
少し入れるだけで「1ランク上」の料理が出来上がる日本のチャツネ。そんな日本のチャツネとしてジーエフードは3種類のチャツネをご用意しています。創業当時の味を守り続けた完全にペースト状にしたチャツネをはじめ、フルーツの固形分をのこして仕上げたフルーツチャツネ。そしてマンゴーをふんだんに使用した甘みの強いマンゴーチャツネ。是非一度料理に入れてお試しください♪
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