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小倉あんの秘密!つぶあん・こしあん・つぶしあんとは違う!?ルーツはどこ?

2024/01/23

コラム

つぶあん・こしあん・つぶしあん、世の中には様々な「あん」がありますが、その中でもさらに一手間かかった「あん」があることをご存知でしょうか?!

それは「小倉あん」です!

小豆の粒の残り具合を表した名前の「つぶあん」「こしあん」「つぶしあん」とは違い、その名前に「小倉」という名称がつく「あん」。

今回はその秘密に迫ります!

それでは行ってみましょう!

小倉あんってどんなあん?

小倉あんは「こしあん」と甘く煮た「大納言小豆」を混ぜたものです。
「大納言小豆」は小豆の品種で、その大きさと皮が破れにくいという特徴から、切腹をしない公卿の役職である「大納言」という名前がつけられた小豆です。

そんな大納言小豆の煮豆を丁寧に作られた上品な「こしあん」に入れることにより、なめらかな「こしあん」の中に大納言小豆のそのままの形がもたらす小豆特有の風味と食感が感じられる、あんこの技術の粋を集めた特別なあんこが出来上がります。それが「小倉あん」です!

そもそも小倉って?

それではそもそも小倉あんの小倉って何?と思われるかもしれません。
一般的に小倉といえば福岡県の北九州市や名古屋の小倉トーストが思い浮かびますが、実は小倉あんの「小倉」とは・・・・・・・・・京都の小倉山のことです!

古くは古今和歌集や万葉集、百人一首にもでてくるその山の名前が「小倉あん」の由来なのでした!

小倉山は京都のどの辺にあるの?

小倉山は京都の盆地を形成する東山、北山、西山の中でも、西山、つまり西側の山々の一部です。わかりやすいのは京都の有名観光地、嵐山の近くという点で、嵐山から有名な「竹林の小径」を抜けて少し北に行ったところにある小倉池を南端に北に延びる高さ約300mの山です。

その姿は嵐山を流れる桂川に南北にかかる「渡月橋」の南側から北西を望むと見ることができ、更に登山道も整備されているので、軽くハイキングに行くにも良いところです。
そんな小倉山ですが、古くから紅葉の名所で知られており、前述した通り様々な歌に詠まれる歌枕としても有名な由緒正しい山です!

小倉山の麓、小倉あん発祥の地

そしてこの小倉山の麓で、古くに大納言小豆の一つである「小倉大納言小豆」が栽培されていたとのことですが、皆さま「小倉大納言小豆」はご存知でしょうか・・??

現在、国産小豆の産地として圧倒的なシェアを誇るのは「北海道」ですが兵庫県と京都府にまたがる丹波の地も小豆、特に大納言小豆の産地として有名です。
その昔は「丹波国(たんばの国)」として大納言小豆を栽培していましたが、現在の行政区にわかれてからは、兵庫県側では「丹波大納言小豆」、京都側では「京都大納言小豆」等として栽培されています。

そんな丹波国と隣接する京の都(きょうのみやこ)の間にあった小倉山の麓でも「大納言小豆」の栽培がおこなわれており、その名前は「小倉大納言小豆」であったと言われています。

その小倉大納言小豆と御所から下賜された「砂糖」を基に「小倉あん」が作られたとの口伝が残されており、その口伝を基に伝承を検証、確認された後、「小倉餡発祥の由来」として小倉山近辺には寺院等に石碑や高札が設置されています。また現在もその付近では「小倉大納言小豆」の復活を願う京都の企業様や有志の皆様の力で、新たに「小倉大納言小豆」の栽培の取り組みや、小倉大納言小豆で作った小倉ぜんざいがふるまわれるイベントが行われています!

※小倉餡発祥の高札

まとめ

というわけで今回は「あんこ」のなかでも特別な「小倉あん」について迫ってみました!
執筆者の地元は京都ですが、恥ずかしながら「小倉あん」は完全に名古屋のものだと思っていたのでそのルーツに驚きを隠せませんでした。古くから伝わる「あんこ」は現在も進化し続け、最近では「発酵あんこ」や「ネオあんこ」なるものも出てきています。
そのような新しい「あんこ」も魅力的ですが、その基となった「あんこ」も知ることで、また新たな「あんこ」の世界が広がるのではないでしょうか!

さて、そんな「小倉あん」について今回調査しましたが、弊社ジーエスフードにも「あんこ」製品がございます!その名はずばり「小倉あずき」。

1994年から発売を開始し、まもなく30周年を迎えるロングセラー製品です。
この「小倉あずき」ですが、その名の通り「小倉あん」をイメージした缶詰製品となり、「小倉あん」のように「つぶれていない小豆」と「こしあんのような滑らかなあん」が絶妙なバランスでミックスされた製品です。
小豆は100%北海道産で、砂糖も北海道でとれる「てん菜」でつくったグラニュー糖を100%使用。他の甘味料を使わない砂糖だけのストレートなさっぱりとした甘さと、北の大地を感じられる小豆の風味が自慢です。また、製造地の北海道では缶詰にする前の調理工程において、長年製造に携わってきた熟練の作業者が一釜一釜ヘラをつかって丁寧に小豆を炊きあげることにより「小倉」の名前を冠するこだわりのあんこに仕上げています!

そのままパフェにトッピングして「北海道産のあずきと北海道産の砂糖で作ったこだわりのあんこ使用!」と謳っていただいても大丈夫!是非ジーエスフードの「小倉あずき」をお試しいただければ幸いです!

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